熱唱系ではなくて、ハミング系の「ありのまま」で

さろん楓ふなだまほです。
いつもありがとうございます。

 

今年のエンターテイメント業界は
「アナ雪」一色ですね。

 

「ありのままの私」というフレーズもあちこちで耳にします。

 

クリスマスが近くなり、
あちらこちらであの氷のお城が登場しているようですね…。
(綺麗ですが、あれは孤独の象徴では…?^^)

 

先日、クライアントさんのおひとりがこんなことを言われていました。
「ありのままの私って、こんなぐらいでいいんですね」って。

 

どういうことかと言いますと。

 

セッションでテンション診断することがあります。

 

「今、ここ(さろん楓でのセッション)で、
目の前の私(=ふなだまほ)と話してるテンションは、
自分のテンションの中のどれぐらい?」と訊ねます。

 

そうすると、
40% とか 20% とか 10% とかの答えが返ってくる。

 

私とマンツーマンで話しているそのはるか倍以上!
つまり、普段、それだけハイテンションで
人と接しているということです。

 

「これぐらいでいいよ、充分だよ」と言うと
「え〜?!こんなぐらいで人と接していいんですか?
えーーーー、それだったら随分とラクかも…」
と少なくない方が言われるのです。

 

それだけ、明るい自分、元気な自分、輝いた自分、
ポジティブな自分を見せなければと思っている…。

 

そんな自分のあり方と
アナ雪の♪ありの〜〜〜ままの〜〜〜♪が
いつしか重なってしまったのかもしれない。

 

だから「ありのまま」は
なんだか力強いものと捉えてしまう…。

 

くすんでいるよりは、誰もが輝きたいと思う。
一生懸命「自分」であらねば、という感じ、でしょうか。

 

う〜ん、でも、それ疲れちゃいませんか?
かえって、肩こっちゃいませんか?

 

今、そういう高揚感、興奮状態を
「しあわせ」や「充実」と錯覚してる風潮があるように
感じられてなりません。

☆    ★    ☆

正直に告白しますね。
私、ディズニーのアニメって苦手なんです。
あの動きがどうにも目に馴染まなくて^^

 

でも、「アナ雪」は観ましたよー。
最後にはあのCGも慣れて大丈夫でした。

 

そして、あの歌のシーンがエンディングでないことに
ほっとしたんです。

 

確かに、人から求められるイメージに合わせて振舞う自分ではなく、
もう何も隠さずに今の自分を肯定する…。

そういう力強さに満ちている場面ですね。

 

でもね、あれは、まだ
自分の怒りですべてを凍結させてしまうという
恐怖、痛みに支配された状態ですよね。

 

そこでのエルサは一人なんです。

 

つまり、ありのままの自分をぶつけたところで
誰ともつながることのできない状況。

 

火にかけた圧力鍋が、蒸気を吹きだしてきた状態といえばいいでしょうか。

 

確かに勢いはある。
「何も怖くない」と言ってしまうことだってできる。

 

でも、あくまでも「私」になっていく長いプロセスの、
一つの段階としての「ありのまま」なんです。

 

ですから、私たちが真に求める「ありのまま」とは
ちょっと違うのです。

 

…この作品や松たか子さんの歌唱力に
ケチをつけたいわけでも
貶めたいわけでもないですよ。

 

★   ☆   ★

 

 

松たか子さんは、むかーし、関西系の銀行のイメージガールをしていた頃は

正直なところ、なんとも思わなかったのですが、
とある舞台を見て、すごく好きになりました。

お芝居の中でアカペラで歌っていたのですが、
その声、歌での表現がものすごく素敵で、心に深く訴えかけるものがありました。

それから好きな女優さんの一人になりました。

ですから、あの歌を歌ったのが、他のシンガーではなく
松さんと知ったときは、勝手に誇らしい気分だったほどです。

結婚された佐橋さんも大好きなミュージシャンの一人で
先日の妊娠報道も嬉しく読みました。

 

つまり、申し上げたいことは、
作品や歌の評価や好きor嫌いではなく、
ただ、作品の高揚感に乗せられて、
あの作品、歌の「ありのまま」と自分を重ねてしまうことの危険性です。

 

少女たちが「♪ありの〜〜〜ままの〜〜〜♪」と歌い踊るのはいい。
大人の私たちがカラオケで熱唱したっていい。
けれど、それに影響され過ぎるのは、どうか?ということです。

 

そのくらい、私たちは、
テレビや雑誌、電車の中吊り広告、
ネットのイメージに大きな影響を受けていますね。

 

私はいつもAC勉強会で言ってます。
「『ありのまま』って難しいんだよ」って。

 

「『ありのまま』でいい」って
よく聴くフレーズだけど、
その『ありのまま』になるためには
踏むべきステップがちゃんとあるんだよ」って。

 

すると、少なくない方が『ありのまま』が難しいことに
納得されて、あー、それでよかったんだと安心される。

 

…私たちが目指す「ありのまま」は
熱唱系ではなく、
なんというか、ハミング系なのではないかしら?

★   ☆   ★

少し前に、
「達成感って儚い」という記事を書きましたが
→ こちら
それと同様に、肥大したイメージでとらえてしまっている感情、状態って
意外に多いように感じます。

 

たとえば、自信がある人、自信に溢れた女性って
どんなイメージを抱きますか?

 

自信というのも、イメージと裏腹に
実に静かなものと思うのです。

 

自分がこれはちゃんとできるな、ということを
思い浮かべてみてください。

 

その状態は、静謐で冷静なもの…ではないでしょうか。

 

 

★   ☆   ★

 

 

「多くの人がこう言っているけど、
それってほんとかよ?」

しばしばそう思うあなた。
そんな「ひねくれた」想いを抱えているあなた。

ぜひさろん楓にお待ちしています。
きっと探していた何かがあるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました